福岡県の在留外国人を在留資格・年齢別に分析【2025年最新データ】

福岡県

この記事でわかること

  • 福岡県の在留外国人【119,392人】を在留資格別に分類した構成
  • 年齢分布から見える福岡の外国人コミュニティの実態(※15市区データに基づく参考値)
  • 福岡市博多区・福岡市東区・久留米市・北九州市小倉北区のエリア別在留資格の違い

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データ出典

  • 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
  • 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)

はじめに:留学が全資格中1位21.5%——アジアの玄関口・福岡ならではの在留構成

福岡県内で暮らす在留外国人の総数は119,392人にのぼります。九州最大の経済圏であり、古くから「アジアの玄関口」として知られるこの街は、今まさに多文化が響き合う国際都市としての彩りを深めています。

その特徴を象徴するのが、在留資格の構成です。「留学」が21.5%(25,615人)を占め、全資格の中で第1位となっている点は、全国的にも非常に珍しい福岡ならではの姿と言えるでしょう。九州大学をはじめとする高等教育機関や専門学校、日本語学校の集積に加え、近隣諸国との地理的な近さが、学びの場としての魅力を力強く支えているとみられます。


福岡県の在留資格構成

福岡県内の在留資格の内訳を詳しく見ていくと、この地域が持つ多様な役割が鮮明に浮かび上がります。

順位在留資格人数比率
1留学25,615人21.5%
2永住者17,384人14.6%
3技能実習(全種合計)※17,387人14.6%
4特定技能1号11,952人10.0%
5技術・人文知識・国際業務11,597人9.7%
6特別永住者10,016人8.4%
7家族滞在9,755人8.2%
8日本人の配偶者等4,341人3.6%
9特定活動2,770人2.3%
10定住者2,284人1.9%
11経営・管理1,609人1.3%
12技能909人0.8%
13永住者の配偶者等778人0.7%
14介護717人0.6%
その他2,278人1.9%
合計119,392人100%

※技能実習の内訳:

  • 技能実習2号ロ:10,482人(8.8%)
  • 技能実習1号ロ:6,011人(5.0%)
  • 技能実習3号ロ:767人(0.6%)
  • 技能実習2号イ:70人(0.1%)
  • 技能実習1号イ:45人(0.0%)
  • 技能実習3号イ:12人(0.0%)
  • 技能実習合計:17,387人(14.6%)

まず目を引くのは、やはり全資格の中でトップとなった「留学(21.5%)」です。一方で、福岡の歩んできた歴史を物語るのが「特別永住者」の存在です。8.4%(10,016人)がこの資格で在留されていますが、これは第二次世界大戦以前から日本に在住していた朝鮮半島・台湾出身者およびその子孫の方々に付与されるもので、一般の永住権とは異なる経緯を持つ大切な制度です。

「永住者」と「特別永住者」を合わせた定住層は全体の22.9%に達します。さらに「技能実習(14.6%)」と「特定技能(10.0%)」を合わせた就労層も24.6%と厚く、地域の産業を支える力となっています。また、「介護(0.6%・717人)」の資格も確認でき、高齢化が進む中、介護分野での外国人材の受け入れが着実に広がりつつあることが示唆されます。


福岡県の年齢分布(参考値)

※年齢データは全体119,392人のうち67.8%(80,906人)分のみ公開されています。以下は15市区のデータに基づく参考値です。

年齢人数(15市区)比率
0~4歳2,187人2.7%
5~9歳1,878人2.3%
10~14歳1,585人2.0%
15~19歳3,404人4.2%
20~24歳20,077人24.8%
25~29歳16,170人20.0%
30~34歳9,296人11.5%
35~39歳6,319人7.8%
40~44歳4,869人6.0%
45~49歳3,480人4.3%
50~54歳2,817人3.5%
55~59歳2,295人2.8%
60~64歳1,845人2.3%
65~69歳1,402人1.7%
70~74歳1,211人1.5%
75~79歳901人1.1%
80歳以上1,170人1.4%
合計(15市区)80,906人100%

福岡の外国人コミュニティがいかに若い世代によって活気付いているか、その実態が年齢分布に如実に表れています。最多は20〜24歳の20,077人(24.8%)。20代全体(36,247人)で見れば年齢公開分の44.8%に達します。これは、前述した留学資格の多さと一致する傾向にあり、学びのために福岡を選ぶ若い情熱が街の原動力になっているとみられます。

一方で、0〜14歳の子供たちも合計で5,650人(7.0%)暮らしており、次世代の育成も地域の重要なテーマであることが伺えます。ただし、この数値は一部自治体の公開データに基づく参考値であるため、断定的な解釈は控え、あくまで傾向として捉えるのが良いでしょう。


注目エリア4選:在留資格で見る福岡の4つの顔

地域ごとに全く異なる「顔」があるのが福岡の面白さです。代表的な4つのエリアを紐解いてみましょう。

①福岡市博多区(在留外国人:13,960人)

  • 留学:5,118人(36.7%
  • 技術・人文知識・国際業務:2,306人(16.5%)
  • 永住者:1,646人(11.8%)
  • 家族滞在:1,282人(9.2%)
  • 特定技能1号:694人(5.0%)

博多区は、留学資格での在留者が36.7%と、全県平均の約1.7倍に達する「学びの集積地」です。JR博多駅周辺を中心に大学や専門学校、日本語学校が集積する都心ならではの構成とみられます。また、専門職層である「技術・人文知識・国際業務(16.5%)」も高く、ビジネスの最前線で活躍する外国籍の方々が非常に多いのも特徴です。

②福岡市東区(在留外国人:15,182人)

  • 留学:4,400人(29.0%)
  • 永住者:2,889人(19.0%)
  • 家族滞在:1,658人(10.9%)
  • 技術・人文知識・国際業務:1,517人(10.0%)
  • 特別永住者:1,187人(7.8%)

県内最大規模の外国人コミュニティを抱える東区は、多様な層が共存するバランス型エリアです。留学(29.0%)だけでなく、永住者(19.0%)や家族滞在(10.9%)の割合も高く、腰を据えて生活を送る世帯が多い様子が伺えます。また、歴史的背景を持つ「特別永住者(7.8%)」の方々も一定数暮らしており、新旧のコミュニティが日常の中で溶け合っているのがこの街の魅力です。

③久留米市(在留外国人:6,643人)

  • 特定技能1号:1,121人(16.9%)
  • 技能実習2号ロ:970人(14.6%)
  • 永住者:958人(14.4%)
  • 留学:935人(14.1%)
  • 技能実習1号ロ:555人(8.4%)
  • 技能実習合計(全種):1,604人(24.1%)

久留米市は、福岡市の都心部とは対照的な「就労型」の構成を見せています。特定技能(16.9%)と技能実習(24.1%)を合わせると、全体の約4割を占めています。工業や農業、食品加工など、久留米が古くから育んできた産業基盤が、多くの外国人材を惹きつけているのでしょう。一方で留学(14.1%)も一定数存在し、多面的な活気があるエリアと言えます。

④北九州市小倉北区(在留外国人:6,084人)

  • 特別永住者:1,350人(22.2%
  • 留学:1,271人(20.9%)
  • 永住者:798人(13.1%)
  • 技術・人文知識・国際業務:629人(10.3%)
  • 家族滞在:559人(9.2%)

小倉北区で際立っているのは、22.2%を記録した「特別永住者」の存在です。これは福岡市内の各区とは一線を画す比率であり、歴史的に工業都市として発展してきた北九州の歩みを色濃く映し出しています。留学(20.9%)も高く、長い年月をかけて築かれた定住コミュニティと、新しい学びの世代が共存する、北九州らしい深みのある構成となっています。


まとめ

福岡県のデータからは、この地が持つ独特の熱量と多様性がはっきりと浮かび上がりました。

  1. 留学21.5%が全資格中1位という、全国でも稀な「学びの街」としての性格
  2. 福岡市の「留学型」と北九州市の「歴史的定住型」という鮮やかな二極構造
  3. 久留米市に見られる、地域の基幹産業を支える「実力派の就労型」エリアの存在

どのエリアに身を置くかで、日常の中で触れ合う人々の顔ぶれやコミュニティの雰囲気は大きく変わります。比率だけでなく、その背景にある「在留資格」を知ることで、福岡という街の奥深さをより一層感じられるのではないでしょうか。

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データ出典・免責事項

本記事に掲載しているデータは法務省「在留外国人統計」の市区町村×在留資格×年齢の公開データを集計したものです。年齢分布は公開データの67.8%分(80,906人・15市区)に基づく参考値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

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