この記事でわかること
- 静岡県の在留外国人【128,311人】を在留資格別に分類した構成
- 年齢分布から見える静岡の外国人コミュニティの実態(※12市区データに基づく参考値)
- 浜松市中央区・磐田市・富士市・静岡市駿河区のエリア別在留資格の違い
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データ出典
- 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
- 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
はじめに:永住者33%・定住者15.8%——「定住型」比率が全国最高水準の静岡県
静岡県に暮らす在留外国人の総数は、128,311人にのぼります。この数字を詳しく見ていくと、静岡県がいかに「生活の拠点」として深く選ばれているかが鮮明になります。
特筆すべきは、永住者が33.1%、定住者が15.8%を占めている点です。これらを合わせた「定住型」の比率は48.9%に達し、約半数が長期的な居住を前提とした資格で暮らしています。これは全国的にも極めて高い水準です。
製造業の集積を背景に、数世代にわたってコミュニティが築かれてきた静岡。最新のデータから、その「暮らし」の厚みを読み解いていきましょう。
静岡県の在留資格構成
静岡県全体でどのような在留資格の方が多いのか、人数順に整理しました。
| 順位 | 在留資格 | 人数 | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 永住者 | 42,407人 | 33.1% |
| 2 | 定住者 | 20,329人 | 15.8% |
| 3 | 技能実習(全種合計)※ | 16,693人 | 13.0% |
| 4 | 技術・人文知識・国際業務 | 10,535人 | 8.2% |
| 5 | 特定技能1号 | 9,836人 | 7.7% |
| 6 | 留学 | 6,575人 | 5.1% |
| 7 | 家族滞在 | 6,015人 | 4.7% |
| 8 | 日本人の配偶者等 | 5,578人 | 4.3% |
| 9 | 特別永住者 | 2,659人 | 2.1% |
| 10 | 永住者の配偶者等 | 2,618人 | 2.0% |
| 11 | 特定活動 | 1,988人 | 1.5% |
| 12 | 技能 | 889人 | 0.7% |
| 13 | 企業内転勤 | 702人 | 0.5% |
| 14 | 経営・管理 | 408人 | 0.3% |
| — | その他 | 1,079人 | 0.8% |
| 合計 | 128,311人 | 100% |
※技能実習の内訳(詳細):
- 技能実習2号ロ:10,075人(7.9%)
- 技能実習1号ロ:5,104人(4.0%)
- 技能実習3号ロ:977人(0.8%)
- 技能実習1号イ:427人(0.3%)
- 技能実習2号イ:100人(0.1%)
- 技能実習3号イ:10人(0.0%)
- 技能実習合計:16,693人(13.0%)
上位の構成を見ると、やはり永住者と定住者の厚みが際立ちます。これに「日本人の配偶者等」などを加えると、半数以上が地域に根ざした暮らしを送っていることがわかります。一時的な労働力としてではなく、静岡を「終の棲家」として選んでいる方が多い証左と言えるでしょう。
また、2.1%(2,659人)いらっしゃる特別永住者の方々の存在も、静岡の歴史を語る上で欠かせません。特別永住者は、第二次世界大戦以前から日本に在住していた朝鮮半島・台湾出身者およびその子孫に付与される在留資格で、一般の永住者とは異なる歴史的経緯による制度です。戦前から続くつながりが、今も地域の多様性の一端を担っています。
一方、技能実習と特定技能1号を合わせた就労層も20.7%を占めており、ものづくり王国の現場を支える新しいエネルギーも確実に共存しています。
静岡県の年齢分布(参考値)
※年齢データは全体128,311人のうち70.2%(90,081人)分のみ公開されています。以下は12市区(浜松市中央区・浜松市天竜区・浜松市浜名区・磐田市・富士市・掛川市・沼津市・焼津市・袋井市・静岡市清水区・静岡市葵区・静岡市駿河区)のデータに基づく参考値です。
| 年齢 | 人数(12市区) | 比率 |
|---|---|---|
| 0~4歳 | 3,050人 | 3.4% |
| 5~9歳 | 3,205人 | 3.6% |
| 10~14歳 | 3,332人 | 3.7% |
| 15~19歳 | 4,033人 | 4.5% |
| 20~24歳 | 13,169人 | 14.6% |
| 25~29歳 | 14,062人 | 15.6% |
| 30~34歳 | 10,397人 | 11.5% |
| 35~39歳 | 7,812人 | 8.7% |
| 40~44歳 | 7,064人 | 7.8% |
| 45~49歳 | 6,317人 | 7.0% |
| 50~54歳 | 5,418人 | 6.0% |
| 55~59歳 | 4,677人 | 5.2% |
| 60~64歳 | 3,365人 | 3.7% |
| 65~69歳 | 1,901人 | 2.1% |
| 70~74歳 | 1,070人 | 1.2% |
| 75~79歳 | 653人 | 0.7% |
| 80歳以上 | 556人 | 0.6% |
| 合計(12市区) | 90,081人 | 100% |
年齢層で最も厚いのは、25~29歳(14,062人・15.6%)です。20代全体で見ると30.2%に達し、若い世代が街の活力を牽引している様子が伺えます。
特筆すべきは、0~14歳の子どもたちが10.6%を占めている点です。定住比率の高さが、そのまま「家族での暮らし」や「教育」というテーマに直結していることが、数字からもはっきりと読み取れます。
※これらは12市区の公開データに基づく参考値であるため、あくまで傾向として捉えるのが良いでしょう。
注目エリア4選:在留資格で見る静岡の4つの顔
①浜松市中央区(在留外国人:26,655人)
日本を代表する多文化共生都市、浜松。その中心である中央区では、永住者42.4%+定住者16.3%=58.8%と、過半数が定住型です。特に定住者の割合は県全体を大きく上回り、南米系コミュニティを中心に長年培われてきた「多文化が当たり前の風景」が数字に表れています。
- 永住者:11,311人(42.4%)
- 定住者:4,351人(16.3%)
- 技術・人文知識・国際業務:1,715人(6.4%)
- 技能実習2号ロ:1,311人(4.9%)
- 特定技能1号:1,296人(4.9%)
②磐田市(在留外国人:10,423人)
磐田市のデータはさらに個性的です。永住者39.2%+定住者26.8%=66.0%という、驚異的な定住比率を誇ります。「およそ3人に2人が定住型」というこの構成は、全国でもトップクラス。地域産業と深く結びつき、何世代にもわたって磐田を「地元」として暮らす方々の多さがわかります。
- 永住者:4,089人(39.2%)
- 定住者:2,793人(26.8%)
- 技能実習2号ロ:716人(6.9%)
- 技術・人文知識・国際業務:530人(5.1%)
- 日本人の配偶者等:470人(4.5%)
③富士市(在留外国人:8,162人)
富士山麓の工業地帯を抱える富士市は、就労と定住が幅広く混在する「バランス型」の構成が特徴です。永住者(30.9%)が最多ですが、技術・人文知識・国際業務(15.5%)が県全体(8.2%)の約2倍という高さも目を引きます。家族滞在・技能実習・定住者がそれぞれ9〜10%前後で並ぶ均衡した構成から、製紙・製造業などが混在するこのエリアの多様な就労需要が伺えます。
- 永住者:2,518人(30.9%)
- 技術・人文知識・国際業務:1,267人(15.5%)
- 家族滞在:782人(9.6%)
- 技能実習2号ロ:781人(9.6%)
- 定住者:747人(9.2%)
④静岡市駿河区(在留外国人:6,760人)
県庁所在地・静岡市の中でも、駿河区は「学びの街」の性格が色濃く出ています。特筆すべきは留学(32.4%)の多さ。大学が集まるエリアならではの構成で、他の工業都市とは一線を画す若々しくアカデミックな国際色が魅力となっています。
- 留学:2,192人(32.4%)
- 永住者:1,253人(18.5%)
- 技術・人文知識・国際業務:625人(9.2%)
- 家族滞在:456人(6.7%)
- 特定技能1号:423人(6.3%)
まとめ
静岡県の在留外国人データからは、この地がたどってきた「共生の歴史」が見えてきました。
- 圧倒的な定住感:永住・定住の合計が約49%と、生活基盤の安定性が極めて高い。
- 家族で暮らす土壌:0~14歳の子どもが10.6%を占め、次世代が育つコミュニティが形成されている。
- エリアの多様性:磐田・浜松の「定住の厚み」、富士の「就労の多様性」、静岡駿河の「学び」と、街ごとに異なる国際色。
一時的な滞在ではなく、静岡という土地に根を下ろし、共に未来を築こうとしている人々の存在。そんな「となりの外国人」の皆さんの熱量が、今の静岡を支える大きな力になっています。
静岡県で外国人が多い街ランキングもあわせてご覧ください。
データ出典・免責事項
- 在留外国人数・在留資格・年齢:法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」2025年6月末現在
- 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
本記事に掲載しているデータは、法務省「在留外国人統計」の公開データを独自に集計したものです。年齢分布については公開されている70.2%分(90,081人・12市区)に基づく参考値です。本記事は特定の地域や人々を評価するものではなく、統計事実の可視化を目的としています。また、調査時点の違い(2025年と2023年)により、実際の数値と若干の差異が生じる場合があります。

