この記事でわかること
- 沖縄県41市区町村の外国人比率ランキングTOP20
- 恩納村・北谷町・那覇市・宮古島市など、集住タイプ別の注目エリア解説
- 国籍別(ネパール・インドネシア・中国・米国・ベトナム・フィリピン)の集住エリアランキング
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データ出典
- 在留外国人数:法務省 在留外国人統計(2025年6月末時点)
- 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
沖縄県の在留外国人の現状
沖縄県全体で暮らす在留外国人は31,249人。総人口1,485,669人に対する外国人比率は2.10%で、約48人に1人が外国籍という計算です。東京23区の平均と比べると数値は低いものの、沖縄独自の産業構造がユニークな多文化共生を生んでいます。
特に目を引くのが国籍構成の特異さです。製造業が盛んな県ではベトナムや中国が上位に来るのが一般的ですが、沖縄ではネパール籍が6,178人と県内1位。さらに米国籍が2,968人と県内4位に入るのも、他県にはほぼ見られない大きな特徴です。
県内には「リゾート型」「米軍基地周辺型」「県都型」「離島型」という4つの集住パターンが共存しており、それぞれの地域の産業背景が多文化共生の形を決定づけています。比率の上位に並ぶのは観光や農漁業に根ざした小規模な自治体が中心ですが、絶対数では那覇市が断然トップに立ちます。
※在留外国人数(2025年6月)と住基人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率は本記事の数値より若干高い可能性があります。
外国人比率ランキングTOP20
沖縄県のランキングは、リゾートホテルや農業・漁業産業を擁する小規模自治体が上位に並ぶ独特の構造です。
TOP20のうち多くが人口5,000人未満の自治体であり、実生活上の多文化共生の実態とは乖離がある場合があります。在留外国人数の多さという実質的な集住の厚みは、下部に登場する那覇市・宜野湾市・うるま市などのデータも合わせてご参照ください。
| 順位 | 市区町村 | 在留外国人数 | 住基人口(2023年) | 外国人比率 | 目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 恩納村 | 1,548人 | 11,262人 | 13.75% | 約7人に1人 |
| 2 | 北大東村 | 44人 | 557人 | 7.90% | 約13人に1人 ※ |
| 3 | 北谷町 | 1,223人 | 29,093人 | 4.20% | 約24人に1人 |
| 4 | 南大東村 | 51人 | 1,224人 | 4.17% | 約24人に1人 ※ |
| 5 | 渡嘉敷村 | 25人 | 675人 | 3.70% | 約27人に1人 ※ |
| 6 | 伊是名村 | 37人 | 1,274人 | 2.90% | 約34人に1人 ※ |
| 7 | 那覇市 | 8,631人 | 315,485人 | 2.74% | 約37人に1人 |
| 8 | 読谷村 | 1,076人 | 42,060人 | 2.56% | 約39人に1人 |
| 9 | 北中城村 | 448人 | 17,933人 | 2.50% | 約40人に1人 ※ |
| 10 | 宜野湾市 | 2,416人 | 100,322人 | 2.41% | 約42人に1人 |
| 11 | 西原町 | 852人 | 35,656人 | 2.39% | 約42人に1人 |
| 12 | 糸満市 | 1,457人 | 62,607人 | 2.33% | 約43人に1人 |
| 13 | 宮古島市 | 1,287人 | 55,724人 | 2.31% | 約43人に1人 |
| 14 | 本部町 | 299人 | 12,970人 | 2.31% | 約43人に1人 ※ |
| 15 | 石垣市 | 1,104人 | 50,191人 | 2.20% | 約45人に1人 |
| 16 | 金武町 | 241人 | 11,452人 | 2.10% | 約48人に1人 ※ |
| 17 | 竹富町 | 87人 | 4,249人 | 2.05% | 約49人に1人 ※ |
| 18 | 名護市 | 1,130人 | 64,554人 | 1.75% | 約57人に1人 |
| 19 | うるま市 | 2,158人 | 126,515人 | 1.71% | 約59人に1人 |
| 20 | 沖縄市 | 2,422人 | 142,283人 | 1.70% | 約59人に1人 |
※北大東村(44人)・南大東村(51人)・渡嘉敷村(25人)・伊是名村(37人)・北中城村(448人)・本部町(299人)・金武町(241人)・竹富町(87人)は在留外国人の絶対数が少ないため、実生活上の多文化共生の実態と比率には乖離があります。
集住タイプ別 注目エリア4選
沖縄の多文化な姿を理解するために、4つの集住タイプ別に注目の自治体を詳しく見ていきましょう。
①【リゾート型】恩納村(外国人比率13.75%)
集住タイプ:国際リゾートホテル集積型

沖縄県内で比率1位の恩納村を歩けば、その多文化なコミュニティの厚みを即座に実感できます。
1,548人の在留外国人が78もの国籍にわたって暮らすこの村では、最多のネパール籍でも10.0%と、突出した偏りのない均等な多国籍構成が特徴的です。
上位10国籍を見ても特定国への集中がなく、ロシアやインドが上位に入るのも他にはない特徴です。万座やブセナといった世界的なリゾートホテルが集積するエリアであり、観光関連産業がこの多彩な集住を支えているとみられます。
②【米軍基地周辺型】北谷町(外国人比率4.20%)
集住タイプ:米軍基地周辺・多国籍混在型

アメリカンビレッジなどで知られる北谷町は、観光スポットとしての華やかさと、多国籍な生活者が暮らす居住エリアとしての側面が共存しています。
ブラジル籍が11.5%と上位に入るのも、製造業が主流の他県とは異なる北谷町ならではの構成です。フィリピンやブラジルなど多様な国籍の方々が、この町の国際色豊かな雰囲気を生み出しています。
米国籍の基地周辺集住
全県の米国籍2,968人は他都道府県では見られない規模です。
沖縄市(521人)、うるま市(343人)、読谷村(338人)、宜野湾市(287人)、北谷町(275人)と、米軍基地が集積するエリアに分散して暮らしています。ただし、本記事のデータは住民登録をしている在留外国人の数であり、在日米軍の全員が含まれているわけではない点にご注意ください。
③【県都型】那覇市(外国人比率2.74%)
集住タイプ:大都市・ネパール集中型

県都・那覇市の絶対数8,631人は、県内でも断然の1位です。ここで特筆すべきは、ネパール籍の方が全体の41.9%(3,615人)を占めるという、非常に際立ったデータです。
那覇市のネパール人——全国比較
那覇市のネパール籍3,615人は、全国の政令指定都市や中核市と比べてもトップクラスの集中度を誇る「ネパール籍が最も集中する都市のひとつ」です。隣接する浦添市(776人)を合わせると、この2市だけで全県のネパール籍の71.1%が集住しています。観光・飲食業などのサービス産業が集まる那覇の産業背景が、この独自のコミュニティを支えているとみられます。
④【離島型】宮古島市(外国人比率2.31%)
集住タイプ:離島・農漁業型

リゾート観光地としての華やかなイメージとは対照的に、宮古島市では産業と生活を支える東南アジア系の国々との共生が進んでいます。
宮古島・石垣島のインドネシア集住
宮古島市(26.7%)と石垣市(26.5%)は、ともにインドネシア籍が最多となる共通のパターンを持っています。
両市を合わせると全県インドネシア籍の17.9%(636人)が集まっており、農業や水産加工業が盛んな離島ならではの「産業型集住」の姿が見えてきます。那覇のネパール型とは全く異なる、離島独自の共生スタイルといえるでしょう。
国籍別ランキング
以下は各市区町村に居住する、当該国籍の人数ランキングです。
ネパール人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | ネパール籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 那覇市 | 3,615人 |
| 2 | 浦添市 | 776人 |
| 3 | 宜野湾市 | 522人 |
| 4 | うるま市 | 216人 |
| 5 | 恩納村 | 155人 |
インドネシア人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | インドネシア籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 糸満市 | 498人 |
| 2 | 那覇市 | 370人 |
| 3 | 宮古島市 | 343人 |
| 4 | 石垣市 | 293人 |
| 5 | うるま市 | 283人 |
中国人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | 中国籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 那覇市 | 1,164人 |
| 2 | 糸満市 | 279人 |
| 3 | 宜野湾市 | 238人 |
| 4 | うるま市 | 194人 |
| 5 | 沖縄市 | 177人 |
米国人が多い街TOP5
※本データは住民登録をしている在留外国人の数です。在日米軍の全員が含まれているわけではありません。
| 順位 | 市区町村 | 米国籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 沖縄市 | 521人 |
| 2 | うるま市 | 343人 |
| 3 | 読谷村 | 338人 |
| 4 | 宜野湾市 | 287人 |
| 5 | 北谷町 | 275人 |
ベトナム人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | ベトナム籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 那覇市 | 972人 |
| 2 | 沖縄市 | 230人 |
| 3 | 宮古島市 | 188人 |
| 4 | うるま市 | 176人 |
| 5 | 宜野湾市 | 152人 |
フィリピン人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | フィリピン籍人数 |
|---|---|---|
| 1 | 宜野湾市 | 455人 |
| 2 | 沖縄市 | 429人 |
| 3 | 那覇市 | 363人 |
| 4 | うるま市 | 263人 |
| 5 | 北谷町 | 230人 |
韓国・朝鮮籍が多い街TOP5
※朝鮮籍は統計上の区分です。括弧内は内訳(韓国籍+朝鮮籍)を示します。
| 順位 | 市区町村 | 韓国・朝鮮籍合算人数 |
|---|---|---|
| 1 | 那覇市 | 466人(韓国460人+朝鮮6人) |
| 2 | 宜野湾市 | 119人(韓国117人+朝鮮2人) |
| 3 | 沖縄市 | 107人(韓国105人+朝鮮2人) |
| 4 | うるま市 | 80人(韓国80人+朝鮮0人) |
| 5 | 恩納村 | 79人(韓国79人+朝鮮0人) |
沖縄県の国籍別データで特に意外なのが、インドネシア籍の1位が糸満市の498人である点です。
これは全県インドネシア籍の14.0%を占め、県都・那覇市の370人を上回る数字となっています。農業や漁業、食品加工業が盛んな糸満の産業背景が、この「農漁業型集住」の核となっているとみられます。
地域ごとに目を向ければ、那覇圏への圧倒的なネパール籍の集中、基地周辺の中部エリアに分散する米国籍、そして宮古・石垣・糸満に見られるインドネシア籍の厚みなど、他県とは全く異なる多文化構造が浮き彫りになります。沖縄を歩く際、こうした地域ごとの「国籍の彩り」を知ることで、より深く街の暮らしを感じられるかもしれません。
データ出典・免責事項
本記事に掲載しているデータは、公的統計に基づく数値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。