兵庫県の在留外国人を在留資格・年齢別に分析【2025年最新データ】

在留資格・年齢別分析

この記事でわかること

  • 兵庫県の在留外国人148,569人を在留資格別に分類した構成
  • 年齢分布から見える兵庫の外国人コミュニティの実態
  • 神戸市中央区・長田区・兵庫区・尼崎市・姫路市のエリア別在留資格の違い

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データ出典

  • 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
  • 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)

はじめに:定住型41.3%——神戸150年の歴史が生んだ厚みのあるコミュニティ

2025年6月末時点で、兵庫県の在留外国人は148,569人です。

在留資格別のデータを見ると、特別永住者(21.5%)と永住者(19.8%)を合わせた定住型の比率は41.3%にのぼります。大阪府の36.8%、関西6府県平均の約37%を上回り、関西で最も定住型の比率が高い府県です。

この背景には、明治時代から国際貿易港として栄えた神戸の歴史があります。150年以上にわたり外国人が行き来し、定住してきた神戸のコミュニティが、現代のデータにもそのまま刻まれています。

在留資格の用語解説については関西6府県まとめ版の記事もあわせてご参照ください。本記事のエリア別データは、法務省「在留外国人統計」の市区町村×在留資格×年齢の公開データを集計したものです。


兵庫県の在留資格構成TOP10

順位在留資格人数比率
1特別永住者31,991人21.5%
2永住者29,367人19.8%
3留学17,946人12.1%
4技術・人文知識・国際業務12,627人8.5%
5特定技能1号11,787人7.9%
6家族滞在10,604人7.1%
7技能実習2号ロ9,050人6.1%
8定住者4,902人3.3%
9日本人の配偶者等4,415人3.0%
10技能実習1号ロ4,403人3.0%

特別永住者(21.5%)と永住者(19.8%)を合わせた定住型は計61,358人・41.3%と、兵庫県の在留外国人の4割以上を占めます。大阪府の定住型(36.8%)と比較しても4.5ポイント高く、長期にわたって根を張るコミュニティの厚みが兵庫県の特徴です。

就労型では特定技能1号(7.9%)・技能実習(技能実習2号ロ6.1%・技能実習1号ロ3.0%)が上位に入っており、製造業・農業・水産業での外国人就労者受け入れが進んでいます。


兵庫県の年齢分布

年齢人数比率
0~4歳2,472人1.7%
5~9歳2,430人1.6%
10~14歳2,421人1.6%
15~19歳3,755人2.5%
20~24歳17,914人12.1%
25~29歳15,028人10.1%
30~34歳9,648人6.5%
35~39歳7,359人5.0%
40~44歳6,278人4.2%
45~49歳5,527人3.7%
50~54歳5,430人3.7%
55~59歳4,781人3.2%
60~64歳4,341人2.9%
65~69歳3,727人2.5%
70~74歳3,667人2.5%

最も多いのは20〜24歳(17,914人・12.1%)で、20〜29歳合計は32,942人・22.2%を占めます。大阪府は25〜29歳がトップ(13.3%)でしたが、兵庫県では20〜24歳がやや若い層でピークを迎えています。留学比率12.1%との連動が見られ、大学入学直後の留学生が20〜24歳層を押し上げています。

0〜14歳の子ども層は7,323人・4.9%、60歳以上は11,735人・7.9%です。大阪と比べて子ども層の比率がやや低く(大阪6.4%)、定住型の比率が高い割には子育て世代の外国人は少ない構造といえます。


注目エリア5選:在留資格で見る5つの顔

神戸市中央区:永住者30.0%——国際都市・神戸の中枢

神戸市中央区の在留外国人16,130人は、永住者(4,843人・30.0%)・留学(3,826人・23.7%)・特別永住者(1,968人・12.2%)・家族滞在(1,534人・9.5%)の順です。

永住者が30.0%と突出しており、長期定住した外国人が神戸の中心部に集まる構造がよく表れています。「南京町(中華街)」を擁し、明治以来の国際貿易港として栄えてきた中央区では、長年にわたって定住した外国人ビジネスパーソンやその家族が多く暮らしています。また留学23.7%も高く、神戸大学・神戸市外国語大学などへの留学生も集まるエリアです。

神戸市長田区:特別永住者38.4%——在日コリアンと震災復興の歴史

長田区の在留外国人8,685人は、特別永住者(3,338人・38.4%)・留学(1,703人・19.6%)・永住者(1,349人・15.5%)・定住者(580人・6.7%)の順です。

特別永住者38.4%は5エリアの中で最も高く、在日コリアンコミュニティの歴史が色濃く残るエリアです。長田区は1995年の阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けた地域でもあり、震災後の復興においても在日コリアンをはじめとする多文化コミュニティが地域再建に大きく貢献しました。現在もその歴史が人々の生活の中に息づいています。留学(19.6%)の比率も高く、歴史的コミュニティと新しい学習層が共存しています。

神戸市兵庫区:留学39.5%——関西屈指の留学比率

兵庫区の在留外国人8,768人は、留学(3,461人・39.5%)・永住者(1,378人・15.7%)・特別永住者(1,095人・12.5%)・技術・人文知識・国際業務(800人・9.1%)の順です。

留学39.5%は今回分析した5エリアの中で最も高く、大阪の浪速区(24.0%)・西成区(26.6%)をも上回る水準です。神戸大学・神戸市外国語大学・兵庫県立大学などの大学が集積するエリアに近く、留学資格を持つ若い層が多く居住しています。一方で特別永住者12.5%・永住者15.7%と定住型も一定数おり、歴史的コミュニティと学習層が混在しています。

尼崎市:特別永住者36.2%——工業都市の定住コミュニティ

尼崎市の在留外国人15,252人は、特別永住者(5,525人・36.2%)・永住者(2,380人・15.6%)・技術・人文知識・国際業務(1,301人・8.5%)・留学(1,109人・7.3%)の順です。

大阪に隣接する工業都市・尼崎市でも、特別永住者が36.2%と高く、歴史的な在日コリアンコミュニティが根付いています。近年は技術人文国際(8.5%)・特定技能など就労系の外国人も増加しており、歴史的コミュニティと新しい就労者が共存するエリアへと変化しつつあります。

姫路市:特別永住者25.7%+特定技能7.4%——歴史と新しい就労層の共存

姫路市の在留外国人14,652人は、特別永住者(3,764人・25.7%)・永住者(3,208人・21.9%)・技術・人文知識・国際業務(1,163人・7.9%)・特定技能1号(1,087人・7.4%)の順です。

特別永住者と永住者を合わせた定住型は47.6%と5エリア中最高水準です。その一方で、特定技能1号(7.4%)が神戸市中央区・長田区・兵庫区の各数値を上回る点が特徴的です。製造業・食品・機械など多様な産業が集積する姫路市では、技能実習・特定技能による就労外国人の受け入れが近年拡大しており、歴史ある定住コミュニティと新しい就労層が共存する構造が見えます。


まとめ

兵庫県の在留外国人148,569人は、在留資格の視点から見ると「定住型の厚さ」が最大の特徴です。定住型41.3%という数字は、神戸が150年以上にわたって国際都市として外国人を受け入れてきた歴史の蓄積を示しています。

エリアによって在留資格の構成は大きく異なります。中央区の永住者30%は国際貿易都市の中枢らしい構成、長田区の特別永住者38%は震災を乗り越えた在日コリアンコミュニティの歴史、兵庫区の留学40%は大学集積地ならではの若い学習層、尼崎・姫路の特別永住者35〜48%は工業都市の歴史的コミュニティをそれぞれ反映しています。

兵庫県内のより詳しい外国人分布データは兵庫県で外国人が多い街ランキングもあわせてご覧ください。


データ出典・免責事項

本記事に掲載しているデータは公的統計に基づく数値です。本記事のエリア別データは、法務省「在留外国人統計」の市区町村×在留資格×年齢の公開データを集計したものです。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

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