この記事でわかること
- 愛知県の在留外国人【345,900人】を在留資格別に分類した構成
- 年齢分布から見える愛知の外国人コミュニティの実態(※30市区データに基づく参考値)
- 豊田市・豊橋市・名古屋市中区・西尾市のエリア別在留資格の違い
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データ出典
- 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
- 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
はじめに:永住者30%・定住者12%——日本最大規模の定住型外国人コミュニティを抱える愛知県
愛知県に暮らす在留外国人の総数は、345,900人にのぼります。この数字を詳しく見ていくと、愛知県がいかに「長く、安定して暮らす場所」として選ばれているかが浮き彫りになります。
特筆すべきは、永住者が30.3%、定住者が12.3%を占めている点です。この高い定住比率は、製造業を基盤としたコミュニティが数十年にわたってこの地に根付いてきた歴史の証でもあります。
地域によって全く異なる表情を見せる愛知県の最新データ。そこから見える「いま」を、詳しく紐解いていきましょう。
愛知県の在留資格構成
まず、愛知県全体でどのような在留資格の方が多いのか、人数順に整理しました。
| 順位 | 在留資格 | 人数 | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | 永住者 | 104,828人 | 30.3% |
| 2 | 定住者 | 42,636人 | 12.3% |
| 3 | 技能実習(全種合計)※ | 39,711人 | 11.5% |
| 4 | 技術・人文知識・国際業務 | 31,237人 | 9.0% |
| 5 | 特定技能1号 | 25,954人 | 7.5% |
| 6 | 家族滞在 | 24,447人 | 7.1% |
| 7 | 特別永住者 | 21,200人 | 6.1% |
| 8 | 留学 | 18,233人 | 5.3% |
| 9 | 日本人の配偶者等 | 13,514人 | 3.9% |
| 10 | 永住者の配偶者等 | 7,115人 | 2.1% |
| 11 | 特定活動 | 6,540人 | 1.9% |
| 12 | 技能 | 3,704人 | 1.1% |
| 13 | 経営・管理 | 1,766人 | 0.5% |
| 14 | 企業内転勤 | 1,442人 | 0.4% |
| — | その他 | 3,573人 | 1.0% |
| 合計 | 345,900人 | 100% |
※技能実習の内訳(詳細)
- 技能実習2号ロ:22,857人(6.6%)
- 技能実習1号ロ:12,596人(3.6%)
- 技能実習3号ロ:2,806人(0.8%)
- 技能実習1号イ:950人(0.3%)
- 技能実習2号イ:482人(0.1%)
- 技能実習3号イ:20人(0.0%)
- 技能実習合計:39,711人(11.5%)
上位を見ると、永住者と定住者を合わせただけで全体の42.6%に達します。「一時的な労働力」としてではなく、愛知を第2の故郷として選んでいる方が非常に多いことを示しています。
また、6.1%(21,200人)いらっしゃる特別永住者の存在も、愛知の歩んできた歴史を象徴しています。特別永住者は、第二次世界大戦以前から日本に在住していた朝鮮半島・台湾出身者およびその子孫に付与される在留資格です。一般の永住者とは異なる歴史的経緯による制度で、戦前から続くつながりが、今も地域の大切な一部となっています。
就労系では、技能実習と特定技能1号を合わせて19.0%を占めます。製造業が集積する愛知の現場を支える就労層もまた、欠かせない存在であることが数値からはっきりと読み取れます。
愛知県の年齢分布(参考値)
※年齢データは全体345,900人のうち76.1%(263,203人)分のみ公開されています。以下は主要な30市区のデータに基づく参考値です。
| 年齢 | 人数(30市区) | 比率 |
|---|---|---|
| 0~4歳 | 9,841人 | 3.7% |
| 5~9歳 | 9,767人 | 3.7% |
| 10~14歳 | 9,462人 | 3.6% |
| 15~19歳 | 11,374人 | 4.3% |
| 20~24歳 | 34,794人 | 13.2% |
| 25~29歳 | 40,035人 | 15.2% |
| 30~34歳 | 32,287人 | 12.3% |
| 35~39歳 | 25,832人 | 9.8% |
| 40~44歳 | 21,416人 | 8.1% |
| 45~49歳 | 17,465人 | 6.6% |
| 50~54歳 | 14,538人 | 5.5% |
| 55~59歳 | 11,929人 | 4.5% |
| 60~64歳 | 8,949人 | 3.4% |
| 65~69歳 | 5,664人 | 2.2% |
| 70~74歳 | 3,820人 | 1.5% |
| 75~79歳 | 2,660人 | 1.0% |
| 80歳以上 | 3,370人 | 1.3% |
| 合計(30市区) | 263,203人 | 100% |
年齢分布で最もボリュームが大きいのは、25~29歳(40,035人・15.2%)の層です。20代全体(20〜29歳)で見ると28.4%を占めており、街の活気を支える主役世代であることがわかります。
同時に注目したいのが、0~14歳の子どもたちが11.0%もいることです。愛知に暮らす外国人の方々が、単身の出稼ぎではなく、家族を築き次世代を育てているという定住の実態が、この数字から読み取れます。
※一部市区のデータに基づく参考値ですので、傾向の把握にご活用ください。
注目エリア4選:在留資格で見る愛知の4つの顔
①豊田市(在留外国人23,402人)
「世界に誇るクルマの街」豊田市。ここは定住の厚みが際立っています。
- 永住者:7,542人(32.2%)
- 定住者:4,480人(19.1%)
- 技術・人文知識・国際業務:2,210人(9.4%)
- 家族滞在:1,406人(6.0%)
- 技能実習2号ロ:1,375人(5.9%)
永住者32.2%と定住者19.1%を合わせると、半数超の51.4%が長期定住者です。製造業が集積するこの地域では、外国人コミュニティが世代を超えて深く根付いているとみられます。技能実習2号ロ(5.9%)の割合も維持されており、新規就労者の受け入れも続いています。
②豊橋市(在留外国人22,957人)
豊橋市のデータには、さらに驚かされます。
- 永住者:7,345人(32.0%)
- 定住者:6,750人(29.4%)
- 特定技能1号:1,493人(6.5%)
- 技能実習2号ロ:1,165人(5.1%)
- 日本人の配偶者等:1,149人(5.0%)
永住者(32.0%)+定住者(29.4%)=61.4%という、全国でも屈指の定住比率を誇ります。「およそ3人に2人が定住型」というこの構成からは、数世代にわたって豊橋を生活の場としてきたコミュニティの深い絆が感じられます。歴史的な経緯から南米系コミュニティが形成されてきた背景があるとされており、日本人の配偶者等(5.0%)の存在も、地域社会との家族的な結びつきを示しています。
③名古屋市中区(在留外国人11,974人)
製造業型のエリアとは「まったく異なる顔」を見せるのが名古屋市中区です。
- 留学:3,080人(25.7%)
- 永住者:2,698人(22.5%)
- 技術・人文知識・国際業務:1,322人(11.0%)
- 定住者:1,302人(10.9%)
- 家族滞在:797人(6.7%)
ここでは留学(25.7%)が最多で、大学や専門学校が集積する都心ならではの構成です。技術・人文知識・国際業務(11.0%)も高く、専門職として就労する層も一定数在留しています。同じ愛知県内でも、街の性格によってここまで構成が変わるのは非常に興味深いポイントです。
④西尾市(在留外国人12,989人)
三河地方の製造業を支える西尾市も、安定したコミュニティが特徴です。
- 永住者:4,658人(35.9%)
- 定住者:2,483人(19.1%)
- 技術・人文知識・国際業務:1,656人(12.7%)
- 家族滞在:1,046人(8.1%)
- 技能実習2号ロ:762人(5.9%)
永住者比率は35.9%と愛知県全体(30.3%)を上回る高水準で、定住者(19.1%)と合わせた定住型比率は55.0%に達します。技能実習2号ロ(5.9%)の受け入れも続いており、製造業が集積するエリアとしての就労需要の高さも健在です。
まとめ
愛知県の在留外国人データからは、この地域が持つ「多様な受け入れの形」が見えてきました。
永住者30.3%・定住者12.3%という全国屈指の定住型の厚み。豊田市・豊橋市・西尾市に代表される製造業を軸とした長期定住コミュニティ。そして名古屋市中区のような都心の留学・ビジネス型との鮮やかな「二極構造」。同じ愛知県内でも、街によって在留資格の構成は驚くほど異なります。それぞれの地域の歴史や産業が、いまの愛知の多様な活力を生み出しているのです。
愛知県で外国人が多い街ランキングもあわせてご覧ください。
データ出典・免責事項
- 在留外国人数・在留資格・年齢:法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」2025年6月末現在
- 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
本記事に掲載しているデータは法務省「在留外国人統計」の市区町村×在留資格×年齢の公開データを集計したものです。年齢分布は公開データの76.1%分(263,203人・30市区)に基づく参考値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

