この記事でわかること
- 岐阜県42市区町村の外国人比率ランキングTOP20
- 美濃加茂市・可児市・岐阜市・大垣市など注目エリアの国籍別内訳と背景
- 国籍別(フィリピン・ベトナム・ブラジル・中国・インドネシア・韓国朝鮮籍)の集住エリアランキング
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データ出典
- 在留外国人数:法務省 在留外国人統計(2025年6月末時点)
- 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
岐阜県の在留外国人の現状
岐阜県内に暮らす在留外国人の数は77,301人にのぼります。総人口に対する比率は3.93%で、これは約25人に1人が外国籍という計算になります。東京23区平均(6.7%)には及びませんが、中部地方を代表する製造業の拠点として、全国的にも高い水準を維持しています。
岐阜県の特徴を語る上で欠かせないのが、全国的にも珍しい国籍構成です。県内で最も多いのはフィリピン籍(16,562人)で、これにブラジル、ベトナムが続く形となっています。地理的には、比率1位の美濃加茂市(11.40%)と2位の可児市(9.80%)が隣り合い、「美濃加茂・可児ベルト」とも呼べる濃密な多文化エリアを形成しているのが非常にユニークです。
県全体を見渡すと、製造業が集積するエリアへの集住と、県都・岐阜市のような多国籍な分散型という、2つの鮮明なパターンが見て取れます。隣接する愛知県とも密接に関わりながら、岐阜県独自の国際化が進んでいると言えるでしょう。
※在留外国人数(2025年6月)と住基人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率は本記事の数値より若干高い可能性があります。
外国人比率ランキングTOP20
| 順位 | 市区町村 | 在留外国人数 | 住基人口(2023年) | 外国人比率 | 目安 |
| 1 | 美濃加茂市 | 6,559人 | 57,540人 | 11.40% | 約9人に1人 |
| 2 | 可児市 | 9,822人 | 100,207人 | 9.80% | 約10人に1人 |
| 3 | 坂祝町 | 748人 | 8,213人 | 9.11% | 約11人に1人 |
| 4 | 輪之内町 | 518人 | 9,267人 | 5.59% | 約18人に1人 |
| 5 | 瑞穂市 | 2,928人 | 56,329人 | 5.20% | 約19人に1人 |
| 6 | 御嵩町 | 894人 | 17,682人 | 5.06% | 約20人に1人 |
| 7 | 安八町 | 650人 | 14,465人 | 4.49% | 約22人に1人 |
| 8 | 土岐市 | 2,386人 | 54,990人 | 4.34% | 約23人に1人 |
| 9 | 大垣市 | 6,838人 | 158,049人 | 4.33% | 約23人に1人 |
| 10 | 海津市 | 1,378人 | 32,084人 | 4.29% | 約23人に1人 |
| 11 | 垂井町 | 1,113人 | 26,058人 | 4.27% | 約23人に1人 |
| 12 | 瑞浪市 | 1,449人 | 35,731人 | 4.06% | 約25人に1人 |
| 13 | 北方町 | 699人 | 18,697人 | 3.74% | 約27人に1人 |
| 14 | 富加町 | 218人 | 5,847人 | 3.73% | 約27人に1人 ※ |
| 15 | 美濃市 | 715人 | 19,279人 | 3.71% | 約27人に1人 |
| 16 | 関市 | 3,117人 | 84,825人 | 3.67% | 約27人に1人 |
| 17 | 中津川市 | 2,711人 | 74,532人 | 3.64% | 約27人に1人 |
| 18 | 川辺町 | 357人 | 9,843人 | 3.63% | 約28人に1人 ※ |
| 19 | 岐南町 | 930人 | 26,227人 | 3.55% | 約28人に1人 |
| 20 | 池田町 | 802人 | 22,714人 | 3.53% | 約28人に1人 |
※富加町(218人)・川辺町(357人)は比率上位ですが、在留外国人の絶対数が少ないため、実生活上の多文化共生の実態と比率には乖離があります。また、3位の坂祝町(9.11%)は人口規模の小さい町村であり、特定の事業所や寮などの集積が比率を押し上げている側面があるため、街全体の様子とは印象が異なる場合があります。
注目エリア4選
①美濃加茂市(外国人比率11.40%)
岐阜県内で最も高い比率を誇るのが美濃加茂市です。実に約9人に1人が外国籍という数字からは、街を歩けばそのコミュニティの厚みを即座に実感できるでしょう。
- フィリピン:2,765人(42.2%)
- ブラジル:2,265人(34.5%)
- ベトナム:603人(9.2%)
- インドネシア:216人(3.3%)
目を引くのが、フィリピンとブラジルだけで全体の4分の3以上を占めるという、特徴的な二層構造です。中部地方の製造業を支える拠点として、1990年代以降、多くの南米系の方々が定住してきた歴史が背景にあるとみられます。隣接する可児市とあわせ、岐阜県における多文化共生のフロントランナーと言える存在です。
②可児市(外国人比率9.80%)
可児市は、在留外国人の絶対数が県内で2番目に多い9,822人に達します。比率も9.80%と高く、東京の人気エリアにも匹敵する密度です。
- フィリピン:4,464人(45.4%)
- ブラジル:3,255人(33.1%)
- ベトナム:1,070人(10.9%)
構成は美濃加茂市と酷似しており、この2市が一体となって強力な多国籍コミュニティを形成しています。大型製造業が集積する産業的な背景がこの集住を支えており、生活圏が重なり合っているのが特徴です。調査時点の違いを考慮すると、実態としての比率はさらに高まっている可能性もあります。
③岐阜市(外国人比率3.14%)
県都・岐阜市は、在留外国人の絶対数では県内最多の12,584人を擁します。しかし、40万人を超える人口規模のため、比率としては3.14%(約32人に1人)と落ち着いた順位になっています。
- 中国:2,407人(19.1%)
- フィリピン:2,225人(17.7%)
- ベトナム:1,743人(13.9%)
- ネパール:1,174人(9.3%)
注目すべきは、特定国籍に偏りすぎない「多国籍都市型」の構成です。商業、サービス、教育機能が集まる県庁所在地らしく、多様な在留資格を持つ人々がバランスよく分散しています。岐阜県の国際化の「顔」としての役割を担っているエリアです。
④大垣市(外国人比率4.33%)
西濃地域の中核である大垣市は、製造業・工業の集積地としての側面が色濃く反映されたデータとなっています。
- ブラジル:2,352人(34.4%)
- 中国:1,161人(17.0%)
- ベトナム:919人(13.4%)
可児・美濃加茂がフィリピン主体なのに対し、大垣市はブラジル籍が最多となっている点にエリアごとの個性を感じます。西濃地域の産業を支える南米系やアジア圏の方々が共生しており、多様なルーツを持つ人々が街の活力を支えていることがわかります。
国籍別ランキング
以下は各市区町村に居住する、当該国籍の人数ランキングです。
フィリピン人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | フィリピン籍人数 |
| 1 | 可児市 | 4,464人 |
| 2 | 美濃加茂市 | 2,765人 |
| 3 | 岐阜市 | 2,225人 |
| 4 | 瑞穂市 | 991人 |
| 5 | 土岐市 | 878人 |
ベトナム人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | ベトナム籍人数 |
| 1 | 岐阜市 | 1,743人 |
| 2 | 関市 | 1,111人 |
| 3 | 可児市 | 1,070人 |
| 4 | 中津川市 | 947人 |
| 5 | 大垣市 | 919人 |
ブラジル人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | ブラジル籍人数 |
| 1 | 可児市 | 3,255人 |
| 2 | 大垣市 | 2,352人 |
| 3 | 美濃加茂市 | 2,265人 |
| 4 | 各務原市 | 798人 |
| 5 | 関市 | 450人 |
中国人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | 中国籍人数 |
| 1 | 岐阜市 | 2,407人 |
| 2 | 大垣市 | 1,161人 |
| 3 | 瑞穂市 | 530人 |
| 4 | 多治見市 | 495人 |
| 5 | 各務原市 | 416人 |
インドネシア人が多い街TOP5
| 順位 | 市区町村 | インドネシア籍人数 |
| 1 | 岐阜市 | 837人 |
| 2 | 各務原市 | 407人 |
| 3 | 関市 | 309人 |
| 4 | 大垣市 | 256人 |
| 5 | 高山市 | 246人 |
韓国・朝鮮籍が多い街TOP5
※朝鮮籍は統計上の区分です。括弧内は内訳(韓国籍+朝鮮籍)を示します。
| 順位 | 市区町村 | 韓国・朝鮮籍合算人数 |
| 1 | 岐阜市 | 1,085人(韓国952人+朝鮮133人) |
| 2 | 多治見市 | 410人(韓国369人+朝鮮41人) |
| 3 | 大垣市 | 255人(韓国226人+朝鮮29人) |
| 4 | 各務原市 | 252人(韓国226人+朝鮮26人) |
| 5 | 土岐市 | 196人(韓国169人+朝鮮27人) |
地域ごとに全く異なる「顔」があるのが、岐阜県の面白さです。フィリピン籍は可児市と美濃加茂市の2市だけで県全体の約44%を占めるという圧倒的な集中が見られます。一方でベトナム籍は、岐阜市や関市、可児市など製造業と都市部の両方に広がる分散傾向があります。
ブラジル籍は可児・大垣・美濃加茂の「製造業ベルト」に集まる一方、中国籍や韓国・朝鮮籍は、商業の中心地である岐阜市に突出して多いのが特徴です。産業・歴史・地理それぞれの事情が、現在の地図に色濃く反映されています。
このサイトについて
「となりの外国人」は、法務省・総務省などの公式統計をもとに、日本全国の在留外国人データを都道府県・市区町村別に可視化した地域データメディアです。
数字の背景にある歴史・文化・産業との関係を丁寧に伝えることで、となりに暮らす人たちのことを少し深く知るきっかけを提供します。引き続き、全国47都道府県のデータを順次公開していく予定です。
データ出典・免責事項
本記事に掲載しているデータは、公的統計に基づく数値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

