関西6府県の在留外国人を在留資格・年齢別に分析【2025年最新データ】

関西

この記事でわかること

  • 関西6府県の在留外国人を「なぜ日本にいるか(在留資格)」で分類した構成
  • 在留資格ごとの人数・比率と府県別の特徴
  • 年齢分布から見える関西の外国人コミュニティの姿

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データ出典

  • 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
  • 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)

はじめに:在留資格とは何か

在留外国人というと「どの国の人が多いか」に注目が集まりがちですが、「なぜ日本にいるか」という視点で見ると、外国人コミュニティの実態がより深く理解できます。それを示すのが「在留資格」です。

在留資格は大きく3つのグループに整理できます。

① 定住型:永住者・特別永住者・定住者など。日本に長期的・恒久的に生活の拠点を置く方々です。

② 就労型:技術・人文知識・国際業務・技能実習・特定技能・経営管理など。就労を主な目的として在留する方々です。

③ 学習・家族型:留学・家族滞在・日本人の配偶者等など。学業や家族との生活を目的とする方々です。

なお、本記事の在留資格・年齢データは府県レベルの集計です。市区町村レベルの在留資格別データは公開されていないため、エリアごとの詳細把握には限界があります。この点をあらかじめご了承ください。


関西全体の在留資格構成

2025年6月末時点で、関西6府県の在留外国人合計は672,788人です。在留資格別の構成は以下の通りです。

順位在留資格人数比率
1特別永住者125,600人18.7%
2永住者121,636人18.1%
3留学90,402人13.4%
4技術・人文知識・国際業務73,397人10.9%
5家族滞在56,065人8.3%
6特定技能1号47,934人7.1%
7技能実習2号ロ33,439人5.0%
8定住者22,217人3.3%
9日本人の配偶者等20,007人3.0%
10技能実習1号ロ18,580人2.8%

最多は「特別永住者」の125,600人(18.7%)です。次いで「永住者」121,636人(18.1%)と、定住型の2カテゴリだけで関西全体の36.7%を占めています。

特別永住者とは

特別永住者とは、第二次世界大戦以前から日本に在住していた朝鮮半島・台湾出身者およびその子孫に付与される在留資格です。一般の永住者とは異なり、「特別永住者」は歴史的経緯に基づく制度であり、その多くは在日コリアン・在日中国人(台湾系含む)のコミュニティです。関西が全国でも特別永住者の比率が高い地域であるのは、大阪・兵庫・京都に長年根付いてきたこれらのコミュニティの歴史を反映しています。

近年の就労・留学の拡大

特別永住者・永住者という歴史的コミュニティに続き、留学(90,402人・13.4%)・技術人文国際(73,397人・10.9%)・特定技能1号(47,934人・7.1%)が上位を占めています。特に特定技能は2019年に創設された比較的新しい在留資格で、すでに47,934人と技能実習2号ロ(33,439人)を上回っており、近年の就労外国人受け入れ拡大を示しています。


関西の年齢分布

※和歌山県の年齢別データは本データでは非公開のため、以下は大阪府・京都府・滋賀県・兵庫県・奈良県の5府県合計(488,276人)の分析です。

年齢人数比率
0~4歳12,572人2.6%
5~9歳11,445人2.3%
10~14歳11,085人2.3%
15~19歳18,311人3.8%
20~24歳81,919人16.8%
25~29歳78,504人16.1%
30~34歳54,637人11.2%
35~39歳40,334人8.3%
40~44歳31,463人6.4%
45~49歳25,275人5.2%
50~54歳23,416人4.8%
55~59歳20,838人4.3%
60~64歳18,547人3.8%
65~69歳15,841人3.2%
70~74歳14,576人3.0%

20〜24歳(81,919人・16.8%)と25〜29歳(78,504人・16.1%)が突出しており、20〜29歳だけで全体の32.9%を占めます。留学・技能実習・特定技能・技術人文国際など、若い就労・学習層が関西の在留外国人の中心を担っていることが数字に表れています。

一方で0〜14歳の子ども層は7.2%(35,102人)と比較的少なく、60歳以上は10.0%(48,964人)にとどまります。これは特別永住者・永住者など長期定住コミュニティの高齢化と、若い就労・留学層の流入が混在している構造を示しています。


府県別・在留資格の特徴比較

府県ごとに在留資格の構成は大きく異なります。

在留資格大阪府京都府滋賀県兵庫県奈良県和歌山県
特別永住者19.0%20.4%7.2%21.5%12.3%13.5%
永住者17.8%12.4%25.6%19.8%18.5%18.0%
留学13.2%23.9%3.1%12.1%9.7%5.2%
技術・人文知識・国際業務12.3%8.8%12.6%8.5%10.5%10.0%
特定技能1号6.2%7.4%8.5%7.9%10.9%12.2%
技能実習合計6.3%7.4%14.5%9.7%16.9%20.7%
家族滞在9.7%6.2%7.0%7.1%7.0%4.1%
定住者2.9%1.6%10.8%3.3%1.9%3.7%

大阪府・兵庫県・京都府:特別永住者が約2割

大阪府(19.0%)・兵庫県(21.5%)・京都府(20.4%)は特別永住者が約2割を占めており、歴史的な在日コリアンコミュニティが現在も大きな比重を持っています。

京都府:留学23.9%で際立つ大学都市の姿

京都府は留学の比率が23.9%と6府県の中で突出しています。京都大学・同志社大学・立命館大学など多数の大学が集積する「大学都市」としての特徴がそのままデータに表れています。年齢分布でも20〜29歳が30.0%と最も高く、若い留学生の存在感が際立ちます。

滋賀県:永住者25.6%+定住者10.8%=36.4%の定住率

滋賀県は永住者(25.6%)と定住者(10.8%)を合わせた定住型比率が36.4%と6府県で最も高くなっています。1990年代から続く日系ブラジル人コミュニティが永住・定住資格を取得し、長期定住化が進んでいることを示しています。一方で技能実習合計も14.5%と高く、新旧2層の外国人コミュニティが共存しています。

奈良県・和歌山県:技能実習・特定技能の比率が高い

奈良県は技能実習合計16.9%・特定技能1号10.9%、和歌山県は技能実習合計20.7%・特定技能1号12.2%と、就労目的の外国人比率が関西でも特に高い水準です。製造業・農業・水産業などの現場を外国人就労者が支えている実態を反映しています。


まとめ:在留資格から見える関西の外国人の多様性

同じ「在留外国人」でも、在留資格によってその背景は大きく異なります。

特別永住者・永住者は関西に深く根付いた歴史的コミュニティであり、数世代にわたって地域の文化・産業に貢献してきた存在です。留学生は大学や研究機関を通じて知的交流をもたらし、技能実習・特定技能の就労者は製造業・農業・サービス業を現場から支えています。

同じ街に住む外国人であっても、その在留資格・年齢・生活実態は多様です。本データがその多様性を理解する一助となれば幸いです。

引き続き、府県別の詳細な在留資格・年齢分析を解説していきたいと思います。


データ出典・免責事項

本記事に掲載しているデータは公的統計に基づく数値です。在留資格データは府県レベルの集計であり、市区町村別の内訳は含まれません。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。

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