この記事でわかること
- 茨城県の在留外国人【106,490人】を在留資格別に分類した構成
- 年齢分布から見える茨城の外国人コミュニティの実態(※4市データに基づく参考値)
- つくば市・常総市・土浦市・古河市のエリア別在留資格の違い
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データ出典
- 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
- 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
はじめに:食と先端技術を支える「二極の顔」を持つ茨城県
農業・食品製造業が全国有数の規模を誇る「現場の街」としての顔。そして、世界的な研究機関が集積するつくば市に代表される「学問の街」としての顔。茨城県はこの対照的な二極が同じ県内に共存しているのが、非常に興味深い特徴です。
2025年の最新データによると、茨城県の在留外国人総数は106,490人に達しています。 中でも目を引くのが、現場の即戦力として期待される「特定技能1号」の割合が14.8%という高い水準にあることです。 この数字からも、茨城県がいかに日本の食や産業を支える重要な拠点となっているかが伝わってきます。
茨城県の在留資格構成
茨城県全体の在留資格別の内訳を見ると、この県が持つ多面的な顔が見えてきます。
| 順位 | 在留資格 | 人数 | 割合 |
| 1 | 永住者 | 21,847人 | 20.5% |
| 2 | 技能実習(全種合計)※ | 17,871人 | 16.8% |
| 3 | 特定技能1号 | 15,723人 | 14.8% |
| 4 | 技術・人文知識・国際業務 | 10,489人 | 9.8% |
| 5 | 家族滞在 | 9,126人 | 8.6% |
| 6 | 定住者 | 7,770人 | 7.3% |
| 7 | 留学 | 6,829人 | 6.4% |
| 8 | 日本人の配偶者等 | 4,229人 | 4.0% |
| 9 | 特定活動 | 3,331人 | 3.1% |
| 10 | 特別永住者 | 1,945人 | 1.8% |
| 11 | 永住者の配偶者等 | 1,579人 | 1.5% |
| 12 | 経営・管理 | 1,519人 | 1.4% |
| 13 | 技能 | 1,222人 | 1.1% |
| – | その他 | 3,010人 | 2.8% |
※技能実習の内訳:
- 技能実習2号ロ:10,895人(10.2%)
- 技能実習1号ロ:5,751人(5.4%)
- 技能実習3号ロ:1,085人(1.0%)
- その他技能実習(2号イ・1号イ・3号イ):140人(0.1%)
- 技能実習合計:17,871人(16.8%)
数字が示すのは、現場を支える就労層の厚さです。「特定技能1号(14.8%)」と「技能実習(16.8%)」を合わせると3割を超え、農業や製造業といった茨城の基幹産業との密接な関わりが浮かび上がります。
また、「特別永住者」が1,945人(1.8%)在留していますが、特別永住者は主に戦前から日本に在住していた朝鮮半島・台湾出身者とその子孫に与えられた在留資格で、日本での定住の歴史が深い層です。 一方で「定住者(7.3%)」については、日系南米人が多いとみられており、歴史的な背景から独自のコミュニティが形成されてきた経緯が推察されます。
茨城県の年齢分布(参考値)
次に、年齢層のデータを見てみましょう。
※以下の年齢データは、年齢情報が公開されているつくば市・常総市・土浦市・古河市の4市(35,034人)に基づく参考値です。茨城県全体の傾向を示すものではありません。
| 年齢 | 人数(4市合計) | 割合(4市内) |
| 0~4歳 | 1,308人 | 3.7% |
| 5~9歳 | 1,309人 | 3.7% |
| 10~14歳 | 1,180人 | 3.4% |
| 15~19歳 | 1,510人 | 4.3% |
| 20~24歳 | 4,925人 | 14.1% |
| 25~29歳 | 6,342人 | 18.1% |
| 30~34歳 | 4,820人 | 13.8% |
| 35~39歳 | 3,489人 | 10.0% |
| 40~44歳 | 2,574人 | 7.3% |
| 45~49歳 | 1,964人 | 5.6% |
| 50~54歳 | 1,674人 | 4.8% |
| 55~59歳 | 1,477人 | 4.2% |
| 60~64歳 | 1,189人 | 3.4% |
| 65~69歳 | 675人 | 1.9% |
| 70~74歳 | 337人 | 1.0% |
| 75~79歳 | 151人 | 0.4% |
| 80歳以上 | 110人 | 0.3% |
| 合計(4市) | 35,034人 | 100% |
この4市の集計において最も厚い層となっているのは25~29歳(18.1%)です。 20~24歳(14.1%)と合わせると、20代だけで32.2%を占めています。 また、0~14歳の子供たちも合計10.8%となっており、就労層だけでなくその家族も地域で生活を営んでいる側面が読み取れます。
注目エリア4選:在留資格で見える「4つの顔」
茨城県の中でも、特に外国人が多く集まる4つのエリアに焦点を当ててみましょう。それぞれの街で、在留資格の構成が驚くほど異なります。
①つくば市(外国人総数:14,650人)
筑波大学や産業技術総合研究所など、国内有数の研究機関が集積するつくば市は、まさに「研究学園都市」としての顔がデータに現れています。
- 永住者:3,396人(23.2%)
- 留学:2,753人(18.8%)
- 家族滞在:1,870人(12.8%)
- 技術・人文知識・国際業務:1,350人(9.2%)
- 特定技能1号:1,059人(7.2%)
「留学」の割合が18.8%と、全県平均(6.4%)の約3倍に達しているのが最大の特徴です。 外国人研究者や学生が集まる国際的な集積地としての側面と同時に、永住者も23.2%と高く、長期定住層の厚さも際立っています。
②常総市(外国人総数:7,217人)
常総市のデータは非常に特徴的です。永住者と定住者を合わせると約半数に達し、定住型の資格を持つ層が極めて多いことがわかります。
- 永住者:2,090人(29.0%)
- 定住者:1,482人(20.5%)
- 特定技能1号:936人(13.0%)
- 技術・人文知識・国際業務:617人(8.5%)
- 技能実習2号ロ:531人(7.4%)
永住者(29.0%)と定住者(20.5%)の多さは、長い時間をかけて地域に根付いてきたコミュニティの存在を如実に示しています。このエリアは日系南米人が多いとみられており、歴史的な背景から独自のコミュニティが形成されてきた経緯が推察されます。数字の背後には、世代を超えて地域社会を共に支えてきた積み重ねがあることが示唆されます。
③土浦市(外国人総数:6,838人)
県南の中核都市である土浦市は、特定の資格に偏らない「オールラウンド型」の構成です。
- 永住者:1,691人(24.7%)
- 特定技能1号:1,003人(14.7%)
- 技術・人文知識・国際業務:692人(10.1%)
- 定住者:672人(9.8%)
- 留学:637人(9.3%)
永住者(24.7%)を筆頭に、特定技能1号(14.7%)、技術・人文知識・国際業務(10.1%)など、就労・定住・留学がバランスよく混在しています。 都市部ならではの多様な就労需要が、このバランスの取れたデータに反映されています。
④古河市(外国人総数:6,329人)
埼玉県や栃木県と隣接する古河市は、工業都市としての性格がデータに表れています。
- 永住者:1,212人(19.1%)
- 技術・人文知識・国際業務:863人(13.6%)
- 特定技能1号:837人(13.2%)
- 家族滞在:711人(11.2%)
- 技能実習2号ロ:589人(9.3%)
特定技能(13.2%)や技術・人文知識・国際業務(13.6%)といった就労系の在留資格が幅広く分布する「複合就労型」の構成です。 家族滞在(11.2%)も相応の割合を占めており、就労者が家族を伴って定着している状況が読み取れます。
まとめ
茨城県の在留外国人の状況を分析すると、大きく3つの特徴が見えてきました。
- 「特定技能1号」14.8%という高水準:全国屈指の就労県として、日本の産業を支える顔を持つ。
- つくば市の特殊性:留学・研究といったアカデミックな背景が強く反映されている。
- 常総市の定住コミュニティの厚さ:永住・定住を合わせ約半数を占め、地域に深く根付いている。
同じ茨城県内でも、地域ごとにこれほど明確な差異が生じるのは、それぞれのエリアが持つ歴史や産業構造が密接に関わっているためです。 データの背後にある地域のストーリーを知ることで、街の魅力もまた違って見えてくるかもしれません。
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データ出典・免責事項
- 在留外国人数・在留資格・年齢:法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」2025年6月末現在
- 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)
本記事のデータは出入国在留管理庁が公表する統計をもとに作成しています。 年齢データはつくば市・常総市・土浦市・古河市の4市のみの集計であり、茨城県全体の値ではありません。 数値は参考値としてご利用ください。 特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。 また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

