日系ブラジル人が30年根づく街——滋賀県外国人比率ランキング【2025年・市区町村別】

滋賀県

この記事でわかること

  • 滋賀県19市町の外国人比率ランキング全掲載
  • 湖南市・甲賀市・東近江市など注目エリアの国籍別内訳と背景
  • 国籍別(韓国・中国・ベトナム・ブラジル)の集住エリアランキング

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データ出典

  • 在留外国人数:法務省 在留外国人統計(2025年6月末時点)
  • 総人口:総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)

滋賀県の在留外国人の現状

2025年6月末時点で、滋賀県に住む在留外国人は44,345人にのぼります。住民基本台帳人口(2023年)1,410,534人に占める割合は3.1%です。

滋賀県の在留外国人で際立っているのがブラジル人の多さです。大阪府・兵庫県・京都府では韓国人・中国人・ベトナム人が上位を占めるのに対し、滋賀県では湖南市・甲賀市・長浜市・東近江市でブラジル人が最多国籍となっています。これは関西他府県にはない滋賀県ならではの特徴です。

1990年の入管法改正により日系ブラジル人の就労が解禁されて以来、滋賀県南部の製造業集積地に形成されたコミュニティが30年以上にわたり根付いています。


外国人比率ランキング(全19市町)

滋賀県は市区町村数が19と少ないため、全市町を掲載しています。

順位市区町村在留外国人数住基人口(2023年)外国人比率目安
1湖南市4,404人54,382人8.1%約12人に1人
2愛荘町1,285人21,194人6.1%約16人に1人
3甲賀市5,044人88,493人5.7%約18人に1人
4日野町1,062人20,861人5.1%約20人に1人
5東近江市5,170人112,064人4.6%約22人に1人
6豊郷町280人7,196人3.9%約26人に1人
7彦根市4,260人111,118人3.8%約26人に1人
8長浜市4,267人113,940人3.7%約27人に1人
9近江八幡市2,396人81,875人2.9%約34人に1人
10草津市3,886人139,939人2.8%約36人に1人
11栗東市1,776人70,469人2.5%約40人に1人
12野洲市1,207人50,711人2.4%約42人に1人
13竜王町277人11,433人2.4%約42人に1人
14米原市716人37,375人1.9%約53人に1人
15高島市888人45,783人1.9%約53人に1人
16大津市5,916人343,916人1.7%約59人に1人
17甲良町112人6,511人1.7%約59人に1人
18守山市1,339人85,856人1.6%約62人に1人
19多賀町60人7,418人0.8%約125人に1人

上位5位のうち湖南市・愛荘町・甲賀市・日野町は滋賀県南部・東部の製造業が盛んなエリアです。一方、大阪・京都のベッドタウンとして人気の高い草津市・大津市・守山市は比率が低く1〜3%台にとどまっています。


滋賀県の2パターンで読み解く外国人集住

パターン① 日系ブラジル人型:湖南市・甲賀市・愛荘町・長浜市

1位の湖南市(外国人比率8.1%)は滋賀県内で最も外国人比率が高く、住民の約12人に1人が外国人です。在留外国人4,404人の国籍別内訳ではブラジル人が1,542人と最多で、次いでベトナム人(1,155人)、インドネシア人(368人)、ペルー人(363人)と続きます。

3位の甲賀市(外国人比率5.7%)も同様で、ブラジル人が1,771人と府県内最多の規模を誇ります。次いでベトナム人(1,298人)、ペルー人(365人)、フィリピン人(365人)が続きます。

2位の愛荘町(外国人比率6.1%)もブラジル人607人が最多国籍です。8位の長浜市(3.7%)ではブラジル人1,540人に加え、ボリビア人215人も居住しており、南米系コミュニティの厚みが際立ちます。

これらの地域に日系ブラジル人が多い背景には、1990年の入管法改正があります。改正により日系3世までの就労が認められたことで、日本の製造業に南米からの出稼ぎ労働者が急増しました。滋賀県南部・東部の自動車部品・電子機器・食品などの製造拠点がその受け皿となり、30年以上にわたるコミュニティが形成されました。現在ではポルトガル語の看板が並ぶ商店街や、ブラジル料理店、ポルトガル語対応の行政サービスなども整備されています。

パターン② 技能実習・特定技能型:東近江市・彦根市

5位の東近江市(外国人比率4.6%)は在留外国人5,170人と滋賀県内で最多の絶対数です。ブラジル人(1,628人)が最多ですが、ベトナム人(1,581人)も肉薄しており、近年はベトナム人が急増しています。フィリピン人(563人)・インドネシア人(310人)も多く、多国籍が共存するエリアです。

7位の彦根市(外国人比率3.8%)では、ベトナム人(1,491人)が最多国籍となっており、中国人(579人)・フィリピン人(509人)・ブラジル人(496人)が続きます。彦根市は近年、製造業での技能実習・特定技能の在留資格を持つアジア系労働者の受け入れが増えており、ブラジル人中心の旧来型から多国籍型へと移行しつつある点が特徴です。


国籍別ランキング

韓国人が多い街TOP5(朝鮮籍含む)

順位市区町村韓国・朝鮮籍人数
1大津市1,667人
2草津市452人
3湖南市242人
4東近江市204人
5甲賀市180人

中国人が多い街TOP5

順位市区町村中国籍人数
1大津市1,122人
2草津市901人
3彦根市579人
4長浜市374人
5甲賀市301人

ベトナム人が多い街TOP5

順位市区町村ベトナム籍人数
1東近江市1,581人
2彦根市1,491人
3甲賀市1,298人
4湖南市1,155人
5草津市1,103人

ブラジル人が多い街TOP5

順位市区町村ブラジル籍人数
1甲賀市1,771人
2東近江市1,628人
3湖南市1,542人
4長浜市1,540人
5愛荘町607人

韓国人・中国人は県庁所在地の大津市や草津市など都市部に多い一方、ブラジル人・ベトナム人は製造業が集積する湖南市・甲賀市・東近江市・長浜市などに集中しています。


このサイトについて

「となりの外国人」は、法務省・総務省などの公式統計をもとに、日本全国の在留外国人データを都道府県・市区町村別に可視化した地域データメディアです。

数字の背景にある歴史・文化・産業との関係を丁寧に伝えることで、となりに暮らす人たちのことを少し深く知るきっかけを提供します。引き続き、全国47都道府県のデータを順次公開していく予定です。


データ出典・免責事項

本記事に掲載しているデータは、公的統計に基づく数値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

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