滋賀県の在留外国人を在留資格・年齢別に分析【2025年最新データ】

滋賀県

この記事でわかること

  • 滋賀県の在留外国人44,345人を在留資格別に分類した構成
  • 永住者・定住者43.6%という関西でも高水準の定住率の背景
  • 湖南市・甲賀市・東近江市・彦根市・草津市のエリア別在留資格の違い

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データ出典

  • 法務省 出入国在留管理庁「在留外国人統計」(2025年6月末時点)
  • 総務省「統計でみる市区町村のすがた2025」掲載の住民基本台帳人口(2023年)

はじめに:30年の歴史が生んだ定住率43.6%——関西6府県で高水準

2025年6月末時点で、滋賀県の在留外国人は44,345人です。

在留資格別のデータで最も目を引くのが永住者(25.6%)と定住者(10.8%)の高さです。
特別永住者(7.2%)も含めた定住層の合計は19,342人・43.6%にのぼり、関西6府県の中でも高い水準です。大阪(36.8%)・兵庫(41.3%)・京都(32.8%)・奈良(30.8%)・和歌山(31.5%)をいずれも上回ります。

この背景には、1990年の入管法改正によって始まった日系南米人の就労受け入れの歴史があります。当初は技能実習・就労ビザで来日した方々が30年以上にわたって滋賀県南部の製造業に根を張り、永住・定住資格を取得してきた歴史がデータに刻まれています。ブラジル人を中心とした日系南米人(ペルー・ボリビアなども含む)のコミュニティが、滋賀の外国人コミュニティを大きく特徴づけています。

在留資格の用語解説については関西6府県まとめ版の記事もあわせてご参照ください。


滋賀県の在留資格構成TOP10

順位在留資格人数比率
1永住者11,370人25.6%
2技術・人文知識・国際業務5,584人12.6%
3定住者4,792人10.8%
4技能実習2号ロ3,823人8.6%
5特定技能1号3,782人8.5%
6特別永住者3,180人7.2%
7家族滞在3,086人7.0%
8技能実習1号ロ2,250人5.1%
9日本人の配偶者等1,808人4.1%
10留学1,353人3.1%

他の府県記事と大きく異なる点が2つあります。まず特別永住者が6位(7.2%)という低さです。大阪(1位・19.0%)・兵庫(1位・21.5%)・京都(2位・20.4%)では特別永住者が上位を占めましたが、滋賀では永住者と定住者の方が圧倒的に多く、在日コリアンより日系南米人のコミュニティが厚い構造です。

次に定住者が3位(10.8%)という高さ。定住者は主に日系3世とその家族に付与される在留資格で、滋賀における日系南米人コミュニティの規模を示しています。永住者(25.6%)と定住者(10.8%)・特別永住者(7.2%)を合わせた定住層は43.6%と、滋賀の外国人のほぼ半数が長期定住者です。

技能実習合計(14.8%)・特定技能(8.5%)という就労型も23%超と一定の厚みがあり、製造業での外国人就労者受け入れは現在も続いています。


滋賀県の年齢分布(参考値)

※滋賀県の年齢別データは統計上、全体44,345人のうち約36%(16,130人)分のみ公開されています。以下は参考値です。

年齢人数(参考)比率(参考)
0~4歳603人1.4%
5~9歳502人1.1%
10~14歳480人1.1%
15~19歳605人1.4%
20~24歳2,071人4.7%
25~29歳2,484人5.6%
30~34歳2,140人4.8%
35~39歳1,515人3.4%
40~44歳1,118人2.5%
45~49歳1,009人2.3%
50~54歳878人2.0%
55~59歳799人1.8%
60~64歳578人1.3%
65~69歳451人1.0%
70~74歳320人0.7%

公開データの範囲内では、25〜29歳(2,484人・5.6%)が最多層で、次いで30〜34歳(2,140人・4.8%)・20〜24歳(2,071人・4.7%)と続きます。20〜34歳の若い就労層が全体の15%以上を占めており、製造業での就労者が中心であることが読み取れます。

0〜14歳の子ども層は1,585人・3.6%と、定住コミュニティが厚い割には比較的少ない印象ですが、これは年齢データが全体の約36%分のみであるためです。


注目エリア5選:二極化する滋賀の外国人コミュニティ

湖南市:永住24.6%+定住20.5%=45.1%——定住化したコミュニティの中心

湖南市の在留外国人4,404人は、永住者(1,083人・24.6%)・定住者(903人・20.5%)・技術・人文知識・国際業務(591人・13.4%)・技能実習2号ロ(375人・8.5%)の順です。

永住者と定住者を合わせた比率は45.1%と、5エリアの中でも高水準です。
滋賀県のランキング記事でも外国人比率1位(8.1%)となった湖南市は、1990年代から日系南米人が集住してきたエリアで、現在では永住・定住資格を持つ長期定住者がコミュニティの中核を担っています。技術人文国際(13.4%)も高く、製造業での中核的な役割を担う外国人就労者が多いことも特徴です。

甲賀市:永住31.6%+定住15.5%=47.1%——関西屈指の定住率

甲賀市の在留外国人5,044人は、永住者(1,592人・31.6%)・定住者(782人・15.5%)・技術・人文知識・国際業務(643人・12.7%)・技能実習2号ロ(415人・8.2%)の順です。

永住者31.6%+定住者15.5%=47.1%という定住率は5エリアの中で最も高く、このシリーズで分析した関西全エリアを通じても屈指の水準です。甲賀市には滋賀県最多のブラジル人(1,771人)が居住しており、その多くがすでに永住・定住資格を取得した長期定住者です。ポルトガル語対応の行政サービスやブラジル料理店など、定住コミュニティを支えるインフラが整っています。

東近江市:永住29.9%+定住16.3%=46.3%——県内最多の在留外国人数

東近江市の在留外国人5,170人は、永住者(1,547人・29.9%)・定住者(845人・16.3%)・技術・人文知識・国際業務(824人・15.9%)・技能実習2号ロ(408人・7.9%)の順です。

滋賀県内で最多の在留外国人数を持つ東近江市でも、永住者と定住者の合計は46.3%と高水準です。技術人文国際(15.9%)が他エリアより高く、製造業の中核を担う高度就労者の比率が厚い点が特徴です。ブラジル人を中心とした定住コミュニティと、ベトナム人を中心とした新しい就労層が共存しています。

彦根市:特定技能16.2%——定住層と新しい就労層の共存

彦根市の在留外国人4,260人は、永住者(933人・21.9%)・特定技能1号(689人・16.2%)・技術・人文知識・国際業務(605人・14.2%)・定住者(355人・8.3%)の順です。

5エリアの中で特定技能(16.2%)が最も高いのが彦根市の特徴です。
永住者・定住者による歴史的な定住コミュニティが一定数存在する一方、近年は特定技能・技能実習による新しい就労外国人の受け入れが進んでいます。ベトナム人を中心とした就労系外国人が増加しており、歴史ある定住層と新しい就労層の共存が見られます。

草津市:留学15.7%——大学集積地ならではの構成

草津市の在留外国人3,886人は、永住者(700人・18.0%)・技術・人文知識・国際業務(617人・15.9%)・留学(610人・15.7%)・家族滞在(381人・9.8%)の順です。

草津市だけが他の4エリアと全く異なる在留資格構成を持っています。
湖南・甲賀・東近江・彦根では永住・定住が上位を占めるのに対し、草津市では永住・技術人文国際・留学がほぼ同率でトップを並べています。複数の大学が集積する草津市では、留学生・就労系外国人・定住者が均衡した多様なコミュニティが形成されています。


まとめ:関西在留資格年齢別シリーズを振り返って

滋賀県の在留外国人44,345人は、永住者25.6%+定住者10.8%+特別永住者7.2%=43.6%という関西でも高水準の定住率が最大の特徴です。大阪・兵庫・京都の「特別永住者が多い歴史的コミュニティ」とも、奈良・和歌山の「就労型が多いコミュニティ」とも異なる、「日系南米人の永住・定住化」という滋賀独自のストーリーが在留資格のデータに刻まれています。

このシリーズで関西6府県の在留資格を見てきました。大阪・兵庫・京都の特別永住者中心の歴史的コミュニティ、京都の留学生都市としての顔、奈良・和歌山の就労型の高さ、そして滋賀の日系南米人定住コミュニティと、同じ「関西」でも府県ごとに全く異なる外国人コミュニティの姿があることがデータから読み取れます。

滋賀県内のより詳しい外国人分布データは滋賀県で外国人が多い街ランキングもあわせてご覧ください。


データ出典・免責事項

本記事に掲載しているデータは法務省「在留外国人統計」の市区町村×在留資格×年齢の公開データを集計したものです。年齢分布は公開データの一部(約36%)のみを掲載した参考値です。特定の地域や人々への評価・優劣の判断を目的とするものではありません。また、在留外国人数(2025年6月)と住民基本台帳人口(2023年)は調査時点が異なるため、実際の比率と若干の差異が生じる場合があります。

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